Vol.３アメリカの医療【保険】

ご赴任の際、多くの方が心配されることの一つが、アメリカと日本の医療システムの違いです。米国の医療はとても高額であることに加え、日本のように公的医療保険に誰でも加入できる訳ではありません。公的医療保険は、高齢者や障害者などを対象とした保険または低所得者向けの保険と限られており、一般的には民間の医療保険へ加入が必要となります。日本からご赴任の方は、ご勤務先で保険のご用意がされておりますので、その保険がどこでどのように利用できるかを把握することがポイントとなります。

保険のIn networkとout of networkとは？

米国の医師、病院、その他の医療機関は、各保険会社と契約を結んでいます。ご自身がお持ちの保険の保険会社と契約を結んでいる医療機関先は、In networkとなります。In networkの医療機関は、保険会社と交渉済みの料金を受け入れいています。（＝メンバー向けディスカウント料金で提供します。）一方、out of networkの場合は、その契約を結んでいない医療機関となります。out of networkで医療サービスを受けた場合、In networkより高い医療請求を受けることになるので、In networkの医療機関を探すことがポイントです。

In networkの医療機関の探し方は？

初めての土地でどこの病院へ行ったら良いのかお困りになられると思います。お持ちの保険会社のウェブサイトやポータル上で検索いただけます。お住まいになるエリアの郵便番号（Zip Code）で検索範囲を設定し、どの医療サービスを受けたいかを選択するとIn networkの医療サービス/医師のリストがでてきます。保険のカードに記載されているカスタマーサービスに電話をして、最寄りの医療機関を探してもらうことも可能です。最近ではオンラインでのレビューも検索の目安となるので、受診をされたい特定の医療機関や医師がいる場合は、名称での検索ももちろん可能です。

受診の方法

お持ちの保険のプランがPPOの場合は、専門医を含めたどの医療機関へもご自身で自由に予約を取って受診することが可能です。一方、HMOのプランの場合は、まずは内科医、小児科医、家庭医などのPrimary Care Physician（主治医）を選び、その主治医を受診します。専門医が必要と判断された場合は、主治医に紹介をしてもらい専門医へかかることが可能となります。初診の予約は、どちらも少し先になることが多いです。人気の医師は、数か月～半年待ちのケースもよくあります。特に持病がある方は、ご自身の保険が利用できる医療機関の検索を早めに行うことをお勧めいたします。

支払い方法

医療機関によって異なりますが、受診当日にCo-Payと呼ばれる自己負担額を支払います。または、医療機関が保険会社へ請求をし保険会社からの処理が完了した後に、後日、医療機関より請求書が送付されてきます。

TWIアシストでは、お持ちの保険がご利用頂ける医療機関の検索や初診のご予約のサポートも行っております。ご家族連れの赴任の場合、お子様の学校の入学手続きに必要な予防接種の確認や学校入学に不足している予防接種・健康診断書作成のための小児科の予約サポートもいたします。